ランナーに対するよくある応援をいくつかあげてみます。
この中で、できるだけ控えたほうがよい言葉がある。どれだかわかりますか？

• がんばれ！！
• ナイスラン！！
• よく足が動いているぞ！！
• まだまだ、いける！！いい顔だ！！
• いい走りだぞ。もう少しでゴールだ！

スポーツをはじめ、頑張っている人を応援するときにいろいろな声のかけ方があります。マラソン大会などで、沿道の応援は特に力になります。このとき、いろいろな応援があります。

がんばれ！！、ラスト何キロ！！、ナイスラン！！

フルマラソン以上を走るウルトラマラソンの場合は、
いってらっしゃい！！、お帰りなさい！！なんて声をかける場合もあります。

それでは、ランナーにとっていちばんうれしい応援の掛け声は何がよいのでしょうか？

応援には励ます応援と褒める応援があります。

励ます

「気持ちが奮いたつようにしてやる。元気づける。力づける。激励する」

褒める

「人のしたこと・行いをすぐれていると評価して、そのことを言う。たたえる」

では、最初の例を当てはめてみましょう。

励ます

 

・がんばれ！！

 

褒める

・ナイスラン！！
・よく足が動いているぞ！！
・まだまだ、いける！！いい顔だ！！

どれも応援されたらうれしい言葉だが、ちょっと想像してみてください。

４２．１９５キロを走るフルマラソンは、一般ランナーの人で３時間～６時間程度かかります。３０キロの壁と言われることがあるように、３０キロからの１２．１９５キロは本当につらいです。ましては、ラスト２，３キロとなるとトップランナーでも誰でも限界をこえて走っています。
（というより、ほとんどのランナーは歩いていますが・・・）
とにかく一歩がつらい状態です。

応援することは、する側もされる側も気持ちのよいもですが、場合によっては、否定的な意味になってしまうことがあります。例えば、ガンバレ！！！と言われてうれしい局面はあるが、ラスト１キロ～５キロ地点でガンバレ！！といわれるとどんな気分でしょうか。

もう頑張っているよぉ！！これ以上無理だよぉ！！なんて思ったりしないでしょうか。声援はとてもありがたいですが、頑張ってないのかなぁなんて、とられてしまう場合があります。

それよりも、かっこいい！！ナイスラン！！いい走り！！４０キロ走ってきたとは思えない快調な走りだぞ！！
なんて言われるいかがでしょうか？。お、まだまだいけるぞ！！と思うのではないでしょうか。

アンダードッグ効果とは、一生懸命がんばっている姿を応援したくなることを言います。同情を誘うのとは違い、一生懸命がんばっている姿がポイントです。

例えば、小学校の運動会で最後尾を走っている子供には大声援を送ります。これは、一生懸命さが伝わってくるからです。

フルマラソンでもそうです。ラスト２，３キロは、誰もが頑張っています。いや正確にいうと頑張らないと走れません。それが、ランナーでなくても応援側には伝わってくるのです。だから、応援したくなります。

持久力系スポーツの代表格であるマラソンは、ランナーにとって、応援されるととてもありがたいスポーツです。

毎年年始に行われている箱根駅伝がありますが、５区にあたる宮ノ下付近では選手の名前で応援することで有名です。市民マラソンでは、ゼッケンに名前が書いてある場合があるが、小さくてみえないので、ぜひ、あなたもフルマラソンを応援する機会があったら、褒める言葉に加えてゼッケン番号もコールしてあげてください。

ランナーは何倍もの元気がもらえます。