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あなたは、プロスポーツ選手の引退後(いわゆるセカンドキャリア)について、組織がマネジメント(管理・育成)すべきだと思いますか?今回は、契約の視点から考えてみたいと思います。
一般的にプロスポーツ選手の契約は、2通りあります。
社員選手・・・雇用関係を結ぶ
プロ契約・・・雇用関係を結ばない
社員選手は、所属会社と雇用関係を結び、部署に所属し、給料を受け取りながら選手として活動しているケースです。契約にもよりますが選手引退後は、社員として働ける道が残されている場合があります。
また、雇用関係を結んでいるということは、所属会社側からみたら簡単にクビ(解雇)にすることはできません。
プロ契約は、いわゆる業務委託契約なので、雇用関係がなく、個人事業主として活動するケースです。自分で国民年金や国民健康保険に入らなくてはいけませんし、確定申告も自分で行う必要があります。
もちろん、所属会社と契約して取引しているわけなので、所属会社から解雇もできます。一般企業に置き換えてみたらわかるかと思いますが、もう取引しませんよというのと同様です。
では、今プロスポーツ選手のセカンドキャリアが問題になっていますが、上記の2点を考えた場合、組織は、引退後のマネジメントは必要だと思いますか?不要だと思いますか?
花形職業でもあるTVアナウンサーですが、あの方々もTV局の社員なわけで、雇用関係を結んでいますし、給料制です。
人によってはフリーに転身する人がいらっしゃいます。いわゆる個人事業主になったり、会社を設立する人です。どこにも属さずに、自分で稼ぐわけですから、収入も増える可能性もある分、病気やケガなどをしても有給休暇などが取れないリスクがあります。
社員選手
雇用関係がある
所属会社と同じ待遇
プロ契約
雇用関係がない
業務委託契約
では、もう一度考えてみたいと思いますが、
プロスポーツ選手のセカンドキャリアが問題になっていますが、
上記を考えた場合、組織は、引退後のマネジメントは必要だと思いますか?不要だと思いますか?
私は、プロスポーツ選手ではありませんので、金額は比較になりませんが、独立した最初は、業務委託契約をした経験があります。その間、前年度に比べて売上も利益も上がり大幅に貢献しましたが、交渉の余地なく、1年で契約が解除されました。
それが、業務委託契約です。ですが、私はそういうことがあることを理解して契約を結びましたので、慌てることはありませんでした。
額や内容は大きく異なりますが、契約形態からみたら、町工場の社長やフリーランスで働いている人とプロスポーツ選手は、同じ個人事業主です。
町工場の社長が、取引先から契約を打ち切られた場合はどうするか?それは新しい取引先を探すことになります。当たり前ですが打ち切られた後、取引先が自社の面倒はみてくれません。
もし、あなたがJリーガーの選手になったとしましょう。引退後の50年近い人生をどう生きていくのかを考えながら、現役時代を過ごしますか?それとも、引退後のことはそのときに考えればいいと思いますか?
これは、とても難しい問題なので、賛否あるかと思います。
先日もJHCの講義で元Jリーガーの方々のお話を伺い、プロサッカー選手の現状がよくわかりました。
私の中で、一つの答えがでたのは、
「Jリーガーも経営者(社長)である」ということです。
日本国内には、約250万社の会社があると言われているので、およそ250万人の社長がいるということです。複数経営している社長もいると思いますが、約50人に1人は社長となります。
Jリーガーもその1人の社長だということです。そう考えると、クラブがすること、Jリーガー本人がすることがわかってくるかもしれません。
JHCの講座で「Jリーガーも経営者として扱うべきです」と発言したところ、みなさん違和感があったらしく、間違っていると言われました。
私の伝え方がいけなかったのかもしれませんが、クラブと選手はあくまでのビジネスパートナーであることを伝えたかったのですが、サッカー関係者が多い中での発言だったので、あまり意図することが伝わらなかったようです。
よく比較される、プロ野球選手の場合は、あまりセカンドキャリアの問題が話題になりません。それはなぜでしょうか?
一つは、契約金の額です。入団時にまとまったお金が入りますので、引退後第2の人生を考える時間があることが考えらえますが、もっと重要なことがあります。
それは、一般の方とのコミニュケーションです。プロ野球選手は、呑みながら一般の人や選手同士でコミニュケーションをとる機会がサッカー選手より多いことが挙げられます。一軍選手もそうです。
J2やJ3の選手は、社員選手が多かったり、バイトしながらプロ契約している選手もいるので、一般の方々と接する機会が多いため、比較的選手生活が終了しても、社会人として順応できますが、J1の選手の場合は、一般の方とプライベートで接する機会があまりありません。
新人Jリーガーのうち、1試合も試合に出れずに引退する選手もいます。また、現役でいられるのも30歳前後と考えると、残りの50年は、何かしらの手段を手に入れて生きていかなくてはいけません。
Jリーガーに限らず、スポーツ選手は必ず引退という節目と向き合うわけで、その先の人生も含めてキャリアを考えるべきかどうかをを論じると必ずプロ意識の問題がでてきます。
「プロが引退を考えてプレーなんてできない」と
サラリーマンしながら「Jリーグを目指す」という選択肢があります。Jリーガーという夢をあきらめないで、トップをめざせる仕組みです。
世界のトップクラブであるニュージーランドのオークランドシティーFCは、ほとんどの選手がサッカー以外に本業を持つセミプロチームです。
日本のJリーグでは、プロ契約選手の数などが規定されていますので、それをクリアすれば、大半が本業がありながらプレーすることは可能なのです。
また、本田圭佑選手は、代表チームでプレーしながら、サッカー教室を全国に展開する経営者でもあります。長友選手もサッカー教室を展開しはじめました。
このように代表クラスの選手が新しいサッカー選手のスタイルを実行することで何かかわってくるのかもしれません。
今回は、セカンドキャリアを契約の面から考えてみました。最後に質問です。
あなたは、プロスポーツ選手の引退後(いわゆるセカンドキャリア)について、
組織がマネジメント(管理・育成)すべきだと思いますか?