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世界陸上選手権で銅メダルを2度獲得したほか、オリンピックに3大会連続で出場するなど、陸上界のレジェンドとも言える為末大選手ですが、2012年に引退をしてからは、ブログやTwitter上で、名言をたくさん残してくれています。
超一流選手ならではの示唆に富んだ鋭い意見が、時には炎上することもありますが、”熱すぎる”とも称される彼の名言について、今回はご紹介したいと思います。
今回、為末大選手のブログの存在をはじめて知った方は、これを機会にぜひ読んでみてください。
「言葉が分からない場所での最大の防御は笑顔だった」「顔は想像以上に私達を決めている」との発言は、メールという相手の顔が見えないコミュニケーションが多くなった現代に疑問を投げかけているようにも感じます。
人間は1人で生きていくことはできません。対人関係の中では常に何らかのコミュニケーションが発生するものです。
そのコミュニケーションを「言葉」を中心に捉える人がほとんどかと思いますが、為末選手が言う通り、常に視線が行く「顔」は時に言葉以上に雄弁に語るものかもしれません。ハッとさせられる名言です。
何かを達成するためには努力が必要ですが、為末選手は努力だけでは何ともならないこともあると述べています。
「努力でどうにもならない事はあって、でもどうにもならないと気付くとこまでできた事自体がすごく財産になる」との名言は、一流アスリートとして活躍しながらも、悲願のオリンピック優勝は果たせなかった彼の戦歴から得られた教訓であり、貴重なメッセージです。
自分のスタイルで勝ちたい、などこだわりが多い選手は多いものですが、為末選手はそうした考えにも愚直な意見をぶつけています。
「本当に大事な事を突き詰めるには、こんな風でいたい、こんな風に見られていたいという欲望との決別が必要」「プライドを捨てきれない選手は結局勝てないと僕は思う」などの発言は、一流アスリートならではの金言です。
スポーツの世界でもビジネスの世界でも、人はついつい結果を追い求めるがゆえに自分という人間を見失いがちになりますが、為末選手はしっかりと自分を見つめなおすことこそ、成長への近道であると述べています。
「自分であり続ける事、自分を壊し続ける事。矛盾するようなこれらの間を揺らぐ事が成長には大事」「内側にある自分のコンプレックスを知っておく事。消せないけれどそれはマネジメントできる」といった名言には、現在の自分が本当に真の自分であるかを問うべしとする為末選手のメッセージが内包されています。
「悲しいかな、どんなに頑張っても日本で生まれ育った人がヒップホップをやるとどこか違和感がある」「私達は幼少期の早い時期にしみ込んだ空気を否定できない」。
これらの発言には批判も集中しましたが、ある意味で的を得たメッセージとも言えないでしょうか?
体が小さくて、クローズドな性格の人間が多い日本人が、体が大きくてオープンな性格のアメリカ人を真似ても結果が出ないということは、火を見るよりも明らかでしょう。
為末選手は、普通の人があえて口には出さないようなことも、こうしてコメントしています。
人は強くありたいという思いや、他人から評価されたいといった願望を抱きますが、「一度理想モデルを捨てて、自分を認めると、たかがこんな自分でも結構できる事があるのを知ってむしろ勇気が出んだと僕は思う」という為末選手のコメントからは、無理をしない(背伸びしない)ことの重要性が見えてきます。
「努力」に関するコメントでもありましたが、為末選手は「世の中にはどうしようもない事がある。その中をどうやって生きていくか。そういう知恵が大事だと僕は思う」ということも述べています。
人間には合う/合わないがあり、「どうしようもないこと」が存在することも事実としてあります。誰もがわかっていながら、(現実逃避で)口には出しませんが、一流アスリートである為末選手から出たこのコメントには説得力があります。
「結局伸びていける人かどうかというのは、現実のこんなものでしかない自分をちゃんと認めて、それでも前を向き続ける人材の事なのかなと思う」「現実逃避は自分で意識しないと終わらせられない」といった為末選手の発言からは、いつまでも自身の力のなさにくよくよせず、自身の強みを活かすために前を向くことの重要性が読み取れます。
時に物議を醸す話題についても、やはり為末選手は積極的にコメントしています。
「何十年後かわからないけれど、僕はパラリンピックの方がオリンピックより記録がよくなると僕は思っている」
健常者と身体障害者で、競技が分けられていることに対して疑問を投げかける方が多いのも事実ですが、為末選手は彼なりのメッセージを発信しています。これはパラリンピアンにとって、希望の湧くコメントでしょう。
為末選手は、時に人生論も語ります。
「僕がここにいるのか。外部からの刺激が僕を成り立たせているのか。自分という区切られたものが果たして存在するのか」「時々自分を生きるという幻を只見ているだけのような気がして、不思議な気分になる。胡蝶の夢。人生が幻であっても面白い」
生を受けた我々には、死という宿命があり、これは避けられない事実です。だからこそ、人生とは一体何なのかといったことが古くから議論されてきましたが、為末選手なりの人生論も、なかなか興味深いものです。
いかがだったでしょうか?為末選手の熱いメッセージには、スポーツという枠を超えた、考えさせられるものが多く、彼は人が発信できないような内容を積極的に投げかけていることが分かります。
常に為末選手の意見が正しいと考えることはありませんが、あなたも為末選手のブログを読んで、それらの議論について考えてみてはいかがでしょうか。きっと、今後の人生の肥やしになるはずですよ。